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2026.01.27
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| 特定技能外国人の受入れは、登録支援機関との契約、講習提供、雇用契約書作成など複雑な手続が必要であり、適切な対応が円滑な受入れを実現します。 |
特定技能とは、令和元年4月1日の入管法改正により新設された在留資格であり、人手不足産業で働く外国人労働者を受け入れるための制度です。従来の在留資格とは異なり、比較的単純な業務にも就労が認められる点が特徴です。
特定技能の対象産業は、以下の通りです。建設業(型枠大工、鉄筋工、左官など)、造船・舶用工業(溶接工、板金工など)、自動車整備業、航空業、宿泊業、農業、漁業、飲食料品製造業、飲食業、介護業、医療・福祉施設の衛生管理業などが指定されています。
東京都内では、介護業での特定技能受入れが増加しており、高齢社会における人手不足を補う役割を果たしています。また、建設業での外国人労働者の受入れも進行しており、オリンピック関連の建設プロジェクトでも活用されました。
特定技能には、「1号」と「2号」の2つのレベルがあります。「1号」は、業務に必要な基本的技能と日本語能力を有する外国人が対象であり、在留期間は最大5年です。「2号」は、より高度な技能を有する外国人が対象であり、在留期間の制限がなく、永続的な就労が可能です。現在のところ、2号が認められている業種は限定されています。
特定技能外国人を受け入れるための企業側の要件は、以下の通りです。
第一に、登録支援機関との契約です。企業は、「登録支援機関」(入国管理庁に登録された支援機関)と契約し、外国人労働者に対する支援を行う必要があります。支援内容には、生活オリエンテーション(日本の生活ルール、交通手段、医療機関の利用方法などの説明)、日本語学習の支援、生活上の相談対応などが含まれます。
第二に、雇用契約書の作成です。特定技能外国人との雇用契約書には、賃金、勤務時間、雇用期間などとともに、以下の内容が記載される必要があります。同一労働同一賃金の原則に基づき、日本人労働者との賃金差別がないこと、社会保険および雇用保険への加入、有給休暇の付与などです。
第三に、講習の提供です。企業は、外国人労働者に対して、当該業務に必要な技能と日本語について、講習を提供する必要があります。講習の期間は、職種により異なりますが、通常1か月~3か月程度です。
第四に、定期的な報告です。企業は、東京入管に対して、特定技能外国人の雇用状況、支援実績などを定期的に報告する義務があります。報告を怠った場合、受入れ許可の取り消しとなる可能性があります。
東京都内の企業では、登録支援機関(行政書士事務所やコンサルティング企業が多い)と契約し、支援体制を整備している例が増加しています。
特定技能外国人として就労するためには、以下の試験に合格する必要があります。
第一に、技能試験です。各産業ごとに、国または産業団体が実施する技能試験があり、合格が要件となります。例えば、建設業の場合は「建設特定技能試験」、介護業の場合は「介護の日本語及び技能評価試験」など、職種に応じた試験があります。これらの試験は、国内および海外(主に東南アジア)で実施されています。
第二に、日本語試験です。特定技能1号の要件として、「国際交流基金日本語基礎試験」または「日本語能力試験(N4相当)」への合格が要件とされています。これにより、業務上の指示理解や生活上の基本的なコミュニケーションが可能であることが確認されます。
第三に、健康診断です。受け入れ前に、外国人労働者は健康診断を受け、伝染病などの感染症がないことが確認される必要があります。
東京入管では、海外からの特定技能受入れ候補者について、試験成績の確認と在留資格申請を行っています。企業が海外で外国人労働者を採用する場合は、当該労働者が試験に合格していることを確認した上で、採用契約を締結することが重要です。
特定技能外国人の給与と労働条件には、入管法および労働基準法に基づく規定があります。
第一に、同一労働同一賃金の原則です。特定技能外国人に対する給与は、同一職務に従事する日本人労働者の給与と差別的に低い金額であってはなりません。この原則により、外国人労働者の低賃金化が防止されています。
第二に、労働基準法の適用です。特定技能外国人も、日本人労働者と同様に、労働基準法の保護下にあります。これにより、最低賃金の遵守、時間外労働手当の支払い、有給休暇の付与などが企業に要求されます。
第三に、社会保険加入義務です。企業は、特定技能外国人に対して、健康保険、厚生年金、雇用保険への加入を行わなければなりません。保険料は、日本人労働者と同様に、企業と労働者が折半して負担します。
第四に、雇用契約書の明確化です。特定技能外国人との雇用契約書には、賃金、勤務時間、休日、退職に関する事項などが、明確に記載される必要があります。言語障害がある場合は、当該外国人の理解可能な言語での契約書交付も検討する必要があります。
東京都内の企業では、特定技能外国人の受入れに際して、給与規程の整備や登録支援機関との契約など、コンプライアンス上の対応を進めている例が増加しています。当事務所では、企業の特定技能受入れに関連する法的アドバイスを行っています。
特定技能外国人が失踪した場合、企業は以下の対応を行う必要があります。
第一に、直ちに東京入管への報告です。外国人が失踪した場合、企業は直ちに東京入管に報告する義務があります。報告がない場合、企業側が不法就労を黙認したと見なされ、企業に対する罰則対象となる可能性があります。
第二に、警察への届出です。外国人の失踪が、人身売買などの犯罪に該当する可能性がある場合は、警察への届出が必要です。
第三に、登録支援機関への連絡です。企業が契約している登録支援機関に対して、失踪事実を報告し、今後の対応について相談することが重要です。
失踪した外国人が不法滞在として摘発された場合、当該外国人は強制退去となり、今後の在留資格申請が拒否される可能性があります。企業側も、支援義務懈怠罪に問われる可能性があります。
失踪を防止するためには、企業と登録支援機関が連携し、外国人労働者に対する定期的な面談、生活相談の提供などが重要です。特に、給与や労働条件に関する不満が失踪の原因となることが多いため、企業側の適切な対応が必須です。当事務所では、特定技能外国人受入れ時のリスク管理についてのアドバイスも行っています。
弁護士法人長瀬総合法律事務所は、令和8年4月1日に東京支所を開設しました。
所在地は東京都千代田区岩本町3-4-5 第一東ビル803号室です。秋葉原駅・岩本町駅から徒歩圏内に位置し、東京地方裁判所、東京家庭裁判所をはじめとする東京都内の各裁判所や行政機関へのアクセスが良好です。
当事務所は、個人の方の法律問題から企業法務まで幅広い分野を取り扱っており、東京支所においても従来と同様のサービスを提供しています。東京都内にお住まいの方、東京都内に事業所を有する企業の皆様からのご相談をお待ちしています。
本記事の内容に関するご相談は、弁護士法人長瀬総合法律事務所 東京支所までお気軽にお問い合わせください。
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